研究科長ごあいさつ
世界から高知へ ―世界と対話・交流・協働― 高知から世界へ
高知大学大学院総合人間自然科学研究科は、修士課程7専攻(人文社会科学専攻、理工学専攻、医科学専攻、看護学専攻、農林海洋科学専攻、地域協働学専攻、スポーツ・芸術文化共創専攻)、専門職学位課程1専攻(教職実践高度化専攻)、博士課程3専攻(応用自然科学専攻、医学専攻、黒潮圏総合科学専攻)で構成されています。修士課程は、学士課程教育との有機的な連携を深めるために、大幅な組織改革を行いました。令和2年度には「地域協働」による高度な地域人材の養成を目的として地域協働学専攻が新設されました。また、それまでの理学専攻は、工学分野の強化を通じて研究開発力および課題解決力に秀でた高度専門職業人の育成をさらに推進するため理工学専攻へと姿を変えました。さらに、農学分野と海洋科学分野の様々な事象を資源科学的視点から俯瞰的にとらえる領域横断的教育・研究を促進するために、農学専攻を基盤として農林海洋科学専攻が設置されました。令和6年度には、スポーツ・芸術文化の領域で、多様な主体とともに地域課題の解決策を創出できる高度専門職業人の養成を図るために、スポーツ・芸術文化共創専攻を新設しました。専門職学位課程としましては平成30年度に設置しました教職実践高度化専攻を令和4年度に改組し、「学校マネジメントコース」「授業実践コース」「特別支援教育コース」の3コース体制へと拡充しました。一方、博士課程では、医学専攻に海洋研究と医学を絡めた教育・研究を発展させる海洋医学コースを令和2年度に新設しています。また、令和4年度には応用自然科学専攻を改組し、博士(理学)とともに博士(工学)が授与できるよう、教育・研究の幅を広げています。 高知大学は地域社会及び国際社会に貢献しうる人材育成と、学問・研究の充実・発展を推進し、『地域を支え地域を変えることができる大学』として持続可能な地域社会の発展に寄与するとともに、地域にありながら世界と対話・交流・協働できる大学として、人類社会と地球の豊かな未来を切り拓くための教育研究活動を展開します。多様な人々が協働して学ぶことのできるインクルーシブな教育環境の構築と、世の中に働きかけることのできる自律的な能力の向上を通じて、地域社会・国際社会の発展に貢献できる人材を育成します。 日本では、2040年頃の社会変化に対応するため「知のプロフェッショナル」の育成を大学院が中心的に担うことが求められています。具体的には学部段階で身に付けた普遍的なスキルやリテラシーを一層高い水準で獲得し、複数の領域にわたる高度な専門的知識を備え、自ら課題を発見し仮説を構築・検証する力など、社会を先導する力や様々な場面で通用するトランスファラブルな力を身に付けた人材の育成が大学院には期待されています。 これらの要請に応えるためにも、本研究科で学ぼうとされる皆さんには、研究科各専攻での幅広い教育・研究を通じて学術の深奥を極め、新たな知の創造にもつながる卓越した課題解決能力を培っていかれることを望んでおります。先導的・独創的・国際的な研究を展開し、地域の文化・社会及び国際社会の発展に寄与するとともに、地域を支え地域を変えることができ、地域課題と通底している世界レベルでの課題の解決へと、本研究科からご自身の活躍の場を広げて行かれることを大いに期待しています。 |
大学院総合人間自然科学研究科 |