女性後継者テニュアトラック制(Woman Successor Tenure Track:WSTT)事業概要
目的
我が国における女性研究者の割合は、欧米の先進諸国と比べると未だに低く、また、女性研究者の上位職への登用も進まない傾向にあります。本学においても、男女共同参画の観点はもとより、多様な視点や発想を取り入れ、組織としての創造力を高めるうえでも、女性研究者数の増加に取り組み、女性研究者(教員)の教育・研究力の向上を図ることは重要です。
平成22年度に開始した分野横断型海洋科学研究者の育成のための「イノベーティブマリンテクノロジー研究者育成」事業、平成23年度からのテニュアトラック普及・定着事業(医学部)及び、全学を対象として実施しているテニュアトラック型教員制度の経験を活かし、研究力のみならず、教育力の向上も対象としたテニュアトラック制度を全学に普及・定着させ、また、本学での女性研究者の雇用を促進するため、女性後継者テニュアトラック制(Woman Successor Tenure Track:WSTT)を構築します。
本制度は、若手女性研究者を退職者の所属部局の後継候補者として採用し、自立して教育・研究活動に専念できる環境を提供することによって、高いレベルの研究者として育成し、当該分野の教育・研究力等の向上及び継続を図ることを目的としています。
概要
学内で選定された当該制度の対象部局が国際公募による公正な選考を行い、博士号取得後10年以内の若手女性研究者をテニュアトラック教員(特任助教又は特任講師)として採用します。 採用後は、独立した研究スペース、スタートアップ経費を含む研究資金の支援などの自立的研究環境を提供し、メンターを配置して指導・助言を行い、高いレベルの研究者として育成します。
また、男女共同参画推進室と連携を図り、出産、子育て、介護などのライフイベントや研究と生活との調和(ワーク・ライフ・バランス)に配慮して、女性研究者の活動を支援します。
テニュアトラック教員の採用・評価は、採用後3年目までに中間審査を行い、5年目に最終審査を実施します。
審査の結果、テニュアトラック期間中の実績及び人物が優秀で、大学教員としての基準を満たすと判定された女性研究者は、国立大学法人高知大学職員の定年規則に定める定年年齢まで雇用するものとして採用されます。