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取組事例テーマ

「非翻訳 RNA と疾患発症」プロジェクト

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マイクロRNAの機能と生合成経路の制御
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非翻訳RNAの産生制御と疾患発症
取組概要

 ヒトゲノム解読後、全遺伝子が占める割合は2%にすぎず、残りの98%の領域はジャンクDNAと称されていた。しかしながら、網羅的な転写産物の解析より、ゲノム全体の70%以上の領域が転写されていることが分かった。このことは、生体内にタンパク質に翻訳されない RNA (非翻訳 RNA) が多く存在していることを示している。従って、細胞内に存在する多種の非翻訳RNAの機能を解明することは、現在の生命科学において重要な課題となっている。これまでの解析で、短い非翻訳RNAであるマイクロRNAはがんを筆頭に様々な疾患の発症に関与することが見出されている。長鎖の非翻訳RNAも疾患発症との関連性が示唆されている。しかしながら、疾患発症における非翻訳RNAの産生制御機構や機能に関しては、不明な点が多い。

 本研究室では、特にがん、筋疾患、糖尿病等の発症における非翻訳RNAの役割を解明することを目指し、研究を展開している。

今後の展開

 非翻訳RNA の産生・機能制御に関わるRNA結合タンパク質に着目し、培養細胞および遺伝子改変マウス、疾患モデルマウスを用いた解析を進めている。研究活動を通して、非翻訳RNAが司る疾患の発症機序を細胞および個体レベルにおいて解明することを目指す。

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