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SDGs取組事例集一覧

取組事例テーマ

海洋保護区(Marine Protected Areas; MPAs)による持続可能な沿岸資源管理に関する研究

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フィリピン・カガヤン地方パラウイ島MPAにおける無作為抽出による世帯調査
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フィリピン・ビコール地方ラグノイ湾の MPAの潜水による魚類資源量調査
取組概要

 フィリピン等をフィールドにしてMPAによる沿岸域の自然・環境資源の管理について研究を行っている。熱帯・亜熱帯の沿岸域では、サンゴ礁や藻場、マングローブ域が発達し、豊かな生物多様性と生物生産性を誇る生態系が存在している。しかし近年過剰漁獲や破壊的漁業、陸域の開発等の人為的インパクトによって損なわれている。そこでフィリピンではMPAを各所で設立し、資源・環境の保全を図っているが、有効に管理されているMPAはごく少数である。過去の経緯から中央集権型管理よりも地域コミュニティ主体の管理(Community-Based Management; CBM)の方が有効であり、地域住民がMPA管理に関与することが不可欠であるとわかっている。しかし有効なCBMの実施は簡単なことではない。住民参加のためのインセンティブの仕組を埋め込んだ管理組織の形成をはじめとして、MPAを支える地域社会のエンパワーメント(例えば水産加工業の振興)、科学的サポート(MPAの有効な領域設定や管理方法の推奨等)などが必要である。社会科学的には、コミュニティの社会関係資本が住民の協働に影響を及ぼしていると考えられ、その実証と社会関係資本への投資のあり方について研究を続けている。本研究は、MPAによる自然資源保全とその持続可能な利用の望ましい在り方を攻究するものである。

今後の展開

 今後もフィリピンの研究者と協働し、沿岸域の環境や自然資源の持続可能な利用の問題に関する研究を展開していく見込みである。

担当者
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