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高知県幡多郡三原村産「土佐硯」の地球科学的研究:和硯の普及に向けた最先端科学と伝統産業の融合研究

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硯研究の所内セミナー
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硯づくり体験で学生たちが製作した土佐硯
取組概要

 硯は日本伝統工芸品の一つで、かつて日本各地で生産されていました。しかし、安価な外国産硯の大量輸入やプラスチック硯の大量生産によって、和硯の利用減少に拍車がかかる状況が続いてきています。その結果、一般の関心が薄れるとともに生産地も減り、伝統産業としての和硯生産は風前の灯ともいえる状況にあります。四国内で唯一、伝統の「土佐硯」生産が続く高知県幡多郡三原村でも、硯職人の減少や硯材の採石場の縮小により、継続的な硯の生産が難しくなっています。そんな中、海洋コア総合研究センターでは三原村と共同で、新たな硯材露頭の探索や、センターの分析機器によって、これまで科学的に調べられていない硯材の特質分析等、最先端科学と伝統産業の融合による新しい研究を推進しています。

今後の展開

 センターの先端機器を活用した分析によって、これまで知られていなかった「硯」の科学的性質が明らかになっていくと期待されます。また、研究で得られた硯の科学的知見を一般向けに解説するセミナーの開催や、硯職人とのコラボレーションによる「硯づくり教室」の開催等を通して、硯の普及活動に邁進します。

担当者
  • 講師
    浦本 豪一郎
    高知大学 教育研究部 総合科学系 複合領域科学部門
    高知大学 海洋コア総合研究センター
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