SDGs取組事例集一覧
取組事例テーマ
脳脊髄液減少症の診断に関する臨床研究群
CSF refill test
Overflow leak test
取組概要
脳脊髄液減少症とは脳、脊髄を脳脊髄液と共に包む硬膜嚢が破損し、脳脊髄液が断続的に漏出することで起立性に頭痛などを生じる病態です。2011年に『脳脊髄液漏出症画像判定基準・画像診断基準』、2019年に『脳脊髄液漏出症診療指針』が制作されましたが、その診断方法すら存在しないことが明記されています。脳脊髄液が大きく不足した場合は髄液圧が低下し、比較的診断が容易ですが判断が難しいケースが多く存在します。また、漏出部位を特定することも治療上重要ですが、一般的に用いられているCTミエログラフィーでの検出率は半分にも届きません。我々は診断法として『CSF refill test』、漏出部位診断法として『Overflow leak test』を発案(いずれも米国で特許取得)し、これらの特定臨床研究を行いつつ、これらの検査法の一般化を目指しています。
今後の展開
『CSF refill test』と『Overflow leak test』の特定臨床研究の結果をもって検査に用いているアートセレブ®の適応拡大および『Overflow leak test』の保険収載を目指します。また、初診時の単純MRI撮影での脳脊髄液減少症の診断法として『脳脊髄液減少症診断の為の腹臥位MRI撮影の研究』の臨床研究も開始しています。
担当者
-
高知大学 教育研究部 医療学系 臨床医学部門(医学部)