SDGs取組事例集一覧
取組事例テーマ
地域資源を暮らしに役立てる研究と食品ビジネス ~野生酵母の探索と発酵特性、その発酵食品への利用~
高知の自然に生きる野生酵母の分離と利用
食品加工における微生物の素晴らしい役割
取組概要
酵母は自然界に広く存在し、その生育環境に伴って異なる性質を持つことがあります。パン酵母、ビール酵母、ワイン酵母、清酒酵母、焼酎酵母など、同じ自然界に生息した酵母を起源として、同じ微生物名で呼ばれるSaccharomyces cerevisiaeであっても、今ではそれぞれの醸造工程や発酵目標に適したスペシャリストな酵母達です。そこには、原料となる植物資源の種類と構成成分の違いや、酵母の生理学的な代謝機能と細胞構造の違いが反映しています。そのため、自然界に生息する場所や分離源によって、従来とは異なる性質や新たな特性を持つ野生酵母と出会うこともあり、現代の発酵産品の風味や香りを変化させたり、新たな発酵法や新しい活用法の創生にも繋がります。高知県を中心とする地域資源から発酵力の優れた野生酵母(植物由来243株、動物由来13株)を単離し、その発酵特性を活かした製パンを行ったり、醸造力の優れた56株の特性を調べて、地場資源を活用した個性的な醸造酒の開発も行っています。地場資源を活かしたパンやビール、ミードや清酒・焼酎の創生に繋がっています。
今後の展開
野生酵母の特性に応じて、地場資源を活かした発酵食品、醸造酒の開発!
製パンやビール・ワイン・清酒醸造に適した個性的な野生酵母の提供!
担当者
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高知大学 学び創造センター
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