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深海底堆積物に潜むミクロスケール鉱物資源:海底マンガン鉱床生成の謎に迫る

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海底堆積物から分離した微小マンガン粒の電子顕微鏡写真
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放射光透過型走査X線顕微鏡分析による微小マンガン粒のX線吸収状態の変化
取組概要

 マンガンは、各種合金や乾電池の電極などで日常的に利用される金属元素の一種ですが、深海底で希少金属を濃集したマンガン団塊やマンガンクラストと呼ばれる鉱石となって「海底マンガン鉱床」を広く形成しています。そのため、鉱物資源の成り立ちを理解する上で重要な研究対象の金属元素となっています。近年、高知大学では、マンガン団塊等の存在する深海底から更に地下の泥から「微小マンガン粒」と呼ばれる金属を濃集した微粒子を世界で初めて発見しました。この微粒子は、深海底に存在する鉱物資源の少なくとも数百~数千倍(数兆トンに相当)のマンガンを海底に保持するなど、重要な金属保持媒体であることも分かっています。この研究では、微小マンガン粒の成り立ちを探ることで、深海域で持続的に巻き起こるマンガン鉱床生成の未知に迫ることを目指しています。

今後の展開

 見つかって間もない微小マンガン粒は、海洋環境中のどこで形成するか等,基本的プロセスも未解明です。今後は室内実験による形成条件の検証など、天然の深海試料の解析だけでない複合的アプローチで、微粒子解析を進めます。

担当者
  • 講師
    浦本 豪一郎
    高知大学 教育研究部 総合科学系 複合領域科学部門
    高知大学 海洋コア総合研究センター
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