教育に関するポリシー(理学専攻)
ディプロマ・ポリシー カリキュラム・ポリシー アドミッション・ポリシー ◆ 理学専攻について◆
ディプロマ・ポリシー
■理学コース 数学分野
思考・判断・知識・理解・関心・意欲・態度 |
数学を基礎として論理的思考ができる。
問題点を発見し、その論理的解法を探すことができる。
いくつかの思考を論理的にまとめて再構築することができる。
技能・表現 |
修得した数学的知識を適切に活用し、表現することができる。
■理学コース 物理科学分野
知識・理解 |
物理科学の洗練された高度な知識体系を獲得し、自然の法則・現象などを物理科学の知識に基づき理解し、これらの知識を社会の多様な構成員-特に将来の技術者・研究者・教育者等の専門職業人-として、課題解決の際に応用することができる。
思考・判断 |
解決すべき課題を自ら設定し、獲得した高度な専門的知識を応用して多面的に分析しながら総合的な理解に至る思考力を発揮し、探求された課題が自然や社会、文化や文明に及ぼす影響を適切に判断することができる。
関心・意欲 |
好奇心を持って課題に取り組み、自らの力を発揮して、計画的・協力的に課題解決に取り組むことができる。
技能・表現 |
研究開発型および問題解決型専門職業人として、多様な課題を解決していくことに寄与し、明晰かつ論理的に物理科学の知識を捉え、物理科学の知識をもって思考し、社会に役立てることができる。
態度 |
常に専門分野における新しい理論や実験・観測技術を学び、課題解決に生かしていく意欲を持ち、高度な専門知識を身につけた自らの社会的責任を理解することができる。
■理学コース 生物科学分野
知識・理解 |
専門研究のための実験や調査方法を習得し、実践することができる。
思考・判断 |
実験や調査データの分析と評価を行い、問題の解決のために論理的かつ批判的に思考することができる。
技能・表現 |
研究を通して得られた新知見や専門的な情報を適切な表現方法で伝えることができる。
■理学コース 地球科学分野
知識・理解 |
地球科学の中の、古生物学・古環境学、地球変動史解析学(岩石学・岩石化学)、資源鉱物学、海底資源学のいずれかの分野で高度な知識を身につけている。
思考・判断 |
地球科学分野の高度な知識を基礎として、さまざまの自然現象を理解し、現実の課題解決に応用することができる。
関心・意欲 |
地球科学を中心とした幅広い学問に興味を持ち、新しい知識を吸収し続けることができる。
技能・表現 |
学会発表に値するレベルの研究成果をあげるとともに、自らの研究成果を、分かりやすくかつ正確に説明することができる。
態度 |
高度専門職業人として、地球科学の知識を生かして実務を処理する能力を身につけるとともに、社会の諸課題解決に貢献できる。
■応用理学コース 情報科学分野
知識・理解 |
情報科学について深く理解するとともに、この分野の最先端の知識を身につけている。
思考・判断 |
情報科学に関する理解と知識に基づいて問題の本質を把握するとともに、明晰かつ批判的に分析し、的確に判断することができる。
関心・意欲 |
情報科学とその周辺分野に、幅広い学問的関心と研究意欲を持ち続けることができる。
技能・表現 |
自身の研究成果を学会誌等に発表するとともに、その成果を広く社会に還元することができる。
態度 |
高度専門職業人として、自らの研究と行動について、社会や自然、あるいは文化や組織に対して負うべき責任を理解することができる。
■応用理学コース 応用化学分野
知識・理解 |
化学分野に関する幅広く深い知識を備え、専門分野における研究能力と、高度な専門性を必要とする職業を担うための優れた能力を身につけている。
関心・意欲・態度 |
化学研究を高い倫理性と強固な責任感をもって実施し、遂行に必要な基礎知識、研究手法、問題解決能力を自ら学び、実践する能力を身につけている。
技能・表現 |
化学に関する諸問題について、科学的かつ論理的に考察し、自ら解決方法を発想して成果を得ることができるとともに、その過程を明確にレポート等にまとめ、わかりやすくプレゼンテーションすることができる。
思考・判断 |
社会、文化、地球環境を踏まえて、科学・科学技術の役割と責任を考え、社会の多様な立場の人々に対して、化学への理解と技術の活用を啓蒙することができる。
■応用理学コース 海洋生命・分子工学分野
知識・理解 |
専門分野の学問内容・研究手法・実験技術に関して、ティーチングアシスタントとして学部学生を指導できる程度にまで深く理解している。
専門分野において重要な論文や最先端の研究成果を理解するために必要な知識を習得している。
関心・意欲・態度 |
専門分野の最新知見に関心と疑問を持ち、自ら研究課題を設定して探求することができる。
技能・表現 |
専門分野の研究手法と実験技術を駆使して、学術論文として発表できるレベルの学問的成果を得る能力を身につけている。
専門知識及び研究成果を、国内外の学会などで発表できる。
思考・判断 |
科学・技術に関する情報を批判的に考え、問題点・疑問点を指摘できる。
■応用理学コース 災害科学分野
知識・理解・技能・表現・関心・意欲 |
フィールドにおける観察や室内での実験を通して、災害メカニズムを深く理解し、その成果を社会に還元することができる。
専門分野の学問を深く修める強い意欲を有している。
防災や減災に必要な、幅広い異分野への関心と高い専門性を身につけている。
態度 |
世界に視点を持ち、災害に苦しむ人々と共に歩み、共に考える人間性を身につける。
カリキュラム・ポリシー
理学専攻では各分野におけるディプロマ・ポリシー達成のため、カリキュラムを次の方針により編成し、実施する。
■理学コース 数学分野
知識・理解、関心・意欲、態度 |
専門分野の知識を深める講義および数学的知識を広める講義を選択し受講する。
指導教員と相談し研究テーマを設定し、ゼミナールや特別研究において指導教員のもと研究指導を受ける。
技能・表現、思考・判断 |
実習Iにおいては、途中経過を自ら確認するとともに、プレゼンテーションの能力を高めるためにリサーチプロポーザルを行う。また、実習IIにおいては企業や施設等におけるインターンシップにより開発能力や問題解決能力を身につける。
修士論文をまとめることにより数学的思考力と表現力を獲得する。
■理学コース 物理科学分野
修士課程の集大成として修士論文の作成を求める教育課程の編成を行い、教育を実施する。
知識・理解 |
物理科学専門科目において物理科学が持つ美しい数学的側面を理解し、素粒子から原子・分子の集合体としての固体物質から星や宇宙まで、それらの各階層が示す性質・現象を物理学の基本法則から理解できるよう、総合的・連関的に知識を獲得する。
思考・判断 |
ゼミナール・特別研究により、課題解決にあたって演繹的・帰納的に思考を巡らせて解決に向かっていける課題解決能力を涵養する。
関心・意欲 |
ゼミナールにより、好奇心を持って継続的に課題に取り組み、他人との議論を通して理解を深める。特別研究により、専門分野の知見に基づいて実際に研究を行ない、研究能力の発揚に努め、物理科学への関心を高める。
技能・表現 |
特別研究において、物理量の定量的な測定・計算、また多彩な物理科学的現象を定性的に表現する作業を通して、課題解決能力、情報伝達・発表能力を涵養する。最終的には修士論文作成にあたり、学会における発表あるいは学会誌等で印刷公表する結果に準ずる一定の水準にある研究成果を求める。
態度 |
特殊科目において、社会や異なる研究背景を持つ人々との関わりを体験するとともに、多様な意見・価値観や制度の存立を認識し、これらに接することを体験する。特別研究において、獲得した知識・技術を意欲的に課題解決に応用していく。
■理学コース 生物科学分野
多様な講義やゼミナールを通して、分子や細胞レベルから生態系レベルまで、 生物学に関する知識と理解を深める。
専門研究を通して得られた知識や技術を理解し、利用することができる。
与えられた制約の下で、計画を立てて実験や実習を進め、まとめることができる。
■理学コース 地球科学分野
知識・理解 |
専門科目の履修を通じて、古生物学・古環境学、地球変動史解析学(岩石学・岩石化学)、資源鉱物学、海底資源学のいずれかに関する専門知識とともに、地球科学関連分野、また地球科学以外の幅広い知識を身につける。(関連科目:海洋環境変遷史特論、進化古生態学特論、微古生物学特論、地球惑星電磁気学特論、同位体地球科学特論、大陸地殻形成論特論、火成岩岩石学特論、変成岩岩石学特論、資源地学特論、資源鉱物特論、堆積地質学特論、古海洋学特論、海底環境学特論、海底熱水鉱床学特論、海底資源探査学特論、海底資源科学特論、など)
思考・判断 |
ゼミナールでの議論を通じて、客観的かつ合理的な思考を身につける。(関連科目:理学ゼミナールI、 II、など)
関心・意欲 |
自らの研究分野について、最新の研究成果を吸収するとともに、周辺分野の専門科目の履修により、幅広い興味を持つ。(関連科目:理学ゼミナールI、 II、など)
■応用理学コース 情報科学分野
知識・理解 |
「ゼミナール」および「講義科目」を履修することにより、情報科学を中心とする専門分野やその関連領域の最新の研究動向を把握する。
思考・判断 |
「ゼミナール」での討論を通じて、明晰かつ批判的な思考力と判断力を養う。
関心・意欲 |
「特別研究」および「実習IまたはII」の履修により、独創性、創造性をともなう知的意欲および関連分野への幅広い関心を喚起する。
技能・表現 |
「実習I」の履修により、プレゼンテーション能力、ディベート能力、研究企画能力を身に着ける。あるいは「実習II」の履修により、企業・施設の現場を肌で感じるとともに、開発能力・問題解決能力を身につける。
態度 |
学問的な倫理観と高度専門職業人としての社会的責任を養う。
■応用理学コース 応用化学分野
知識・理解 |
化学研究に従事するための先端的知識、研究手法、化学英語能力などを身につける。
関心・意欲・態度 |
指導教員との議論を通じて、自身の研究成果の位置づけを理解するとともに今後の研究計画を立案する。
技能・表現 |
リサーチプロポーザル(またはインターンシップ)などを履修することで、問題発見・解決能力を伸ばす。
国内外の学会等での発表および学術論文の発表を通じて自身の研究成果を正確かつ的確に表現する能力を涵養する。
思考・判断 |
学術論文の調査を通じて、化学研究分野の最新の研究動向を把握する能力を養成する。
■応用理学コース 海洋生命・分子工学分野
知識・理解 |
専門分野の学問内容と研究手法を深く学ぶために専門科目(特論)を配置する。専門分野の学問内容・研究手法に関する概論的内容(序論)を、社会人特別選抜による入学者を対象として開講する。
専門分野の重要な論文を読み、その内容や意義を理解できるようになるため、必修科目としてゼミナールを行う。
関心・意欲 |
専門分野の最新知見に関心と疑問を持ち意欲をもって、自ら研究課題を設定する能力を身につけるため、特殊科目としてリサーチプロポーザル(実習I)を配置する。リサーチプロポーザルは選択科目とし、主として博士課程への進学を希望する学生が履修する。
企業・施設などの現場を肌で感じるとともに、開発能力・問題解決能力を身につけるため、特殊科目としてインターンシップ(実習II)を配置する。インターンシップは選択科目とし、主として就職予定者が履修する。
表現・技能 |
プレゼンテーション能力を身につけるため、特別研究の成果を修士論文発表会や国内外の学会で発表する。また、リサーチプローザルにおいてもプレゼンテーション能力を養成する。
専門分野の研究手法と実験技術を修得するために、特別研究を行う。
思考・判断 |
特別研究の成果は、国際学術雑誌に発表できるレベルであることを目指し、修士論文にまとめる。論文作成までの一連の活動を通じて、専門分野の学問内容に関する文章表現力、プレゼンテーション能力、問題解決能力、論理的思考力と判断力を総合的に修得する。
■応用理学コース 災害科学分野
多様な内容の講義、セミナーや学会情報を通じてたえず独創的な発想ができることを求める。
専門的知識や技術の修得し、応用発展させることができる。
災害を生む社会背景を洞察し、その最も適切な解決法を提示できる能力をつける。
アドミッション・ポリシー
■理学コース 数学分野
知識・理解・関心・意欲・態度 |
数学の研究あるいは数学に関係する職業について考えを持っている。
微分積分学、線形代数学、集合と位相の基礎事項を理解している。
解析学、幾何学、代数学、確率・統計の少なくとも一分野について、基礎事項を理解している。
技能・表現・思考・判断 |
簡単な数学的論証を黒板を用いて口頭で説明できる。
■理学コース 物理科学分野
知識・理解 |
学士課程で物理科学の基礎を学び、高度に洗練された現代物理科学をより深く修めるための用意ができている。
思考・判断 |
自然現象の本質的な理解を希求し、自然界に起きる様々な現象を物理科学的に捉える意欲を持っている。
関心・意欲 |
学士課程で学ぶ物理科学の基礎を身につけた上で、物理現象を理解するために、もの作り・実験・観測・解析・計算などに熱中することができる。
技能・表現 |
物理科学的な知識・技術の内容を的確に発表し、自身の言動に責任を持って議論にのぞむことができる。
態度 |
雄大な自然とそこに潜む美に対して畏敬の念をいだきつつ、旺盛な好奇心と明瞭な課題意識のもとに、修士論文作成につながる研究能力を涵養する意欲を持っている。
■理学コース 生物科学分野
知識・理解・関心・意欲 |
学士課程で生物学を幅広く学び、生物の多様性と進化、生態系、それらを取り巻く環境問題に強い興味を持っている。
自ら考え行動しようとする高い学習意欲と研究活動を行うための基礎的な技能、理解力と体力を持っている。
生物学の専門的な知識と技能を社会で役立てようとする目的意識を持っている。
■理学コース 地球科学分野
知識・理解 |
学士課程で地球科学の基礎を身につけている。さらに、物理、化学、または生物学、いずれかの基礎を身につけている。
思考・判断 |
科学的な思考の重要性を自覚している。
関心・意欲 |
地球科学、特に、古生物学・古環境学、地球変動史解析学(岩石学・岩石化学)、資源鉱物学、海底資源学などの分野に興味を持ち、研究意欲を持っている。
技能・表現 |
調査、観察、分析などの研究手法および情報発信の重要性を理解している。
態度 |
地球科学の知識を生かした高度専門職業人を目指し、社会の諸課題解決に貢献する意欲を持っている。
■応用理学コース 情報科学分野
知識・理解 |
情報科学に関する学士レベルの学力と研究分野における高度な知識を備えている。
思考・判断 |
客観的かつ合理的な思考を身につけている。
関心・意欲 |
情報科学分野の中に学問的関心領域を持ち、強い研究意欲を持っている。
技能・表現 |
情報科学分野に関する自身の学習の成果と今後の学習・研究計画について、分かりやすくかつ正確に説明ができる。
態度 |
学術研究に対する真摯な姿勢を身につけている。
■応用理学コース 応用化学分野
知識・理解 |
学士課程で培った化学に関する幅広い基礎学力および実験技術を有している。
関心・意欲・態度 |
化学研究に対する高い学習意欲と能力を備え、論理的な思考能力に優れ、専門分野で積極的な研究をおこなう意欲を持っている。
技能・表現 |
自ら課題を発見し解決する意欲があり、物質に関する基礎現象を深く理解し、豊かで暮らしやすい社会の持続的構築に貢献できる技術開発・研究能力の修得を目指している。
思考・判断 |
化学に対する客観的かつ合理的な思考を身につけている。
■応用理学コース 海洋生命・分子工学分野
知識・理解 |
学士課程で生命科学、生物学、生物化学、有機化学などのうちいくつかの分野(以後「専門分野」という)の学問の基礎を学んだか、あるいは学士課程修了者に相当する基礎的知識を有している。
関心・意欲 |
専門分野の学問を深く修める強い意欲を有している。
技能・表現 |
専門分野の学問における研究手法に関する基礎的な知識・技能を有している。
■応用理学コース 災害科学分野
知識・理解・関心・意欲 |
学士課程で物理学と地質学を幅広く学び、災害発生のメカニズム、災害発生過程の解明に強い興味を有し、社会に対し情報発信の重要性にも関心を持っている。
思考・判断・態度 |
自然の中で自ら考え、行動し、強い意思で研究活動を持続できる。