平成20年度 高知大学入学式告辞
新入生諸君 入学おめでとう。
難関を突破した皆さんを本学に迎え入れることは、新しい生命、若い力でキャンパスを活性化でき、時代の求める人材育成と、更なる研究と学問の発展を期待して、本学教職員一同は、心から歓迎いたします。
ご家族の皆様も、さぞご満足のことと、お喜びを申し上げます。ご来賓の方々には、ご臨席賜り、お礼を申し上げます。
さて、大学生となった諸君は、入学式のこの日、昨日までの住み慣れた受験勉強の日々と決別し、改めてあなた方一人一人が自分自身を見つめ直し、自らの責任において、自由にあなた方自身を鍛錬し、あなた方の人生に重要な意味を持つと考えられる習慣を身につけるように、努めていただきたいと思います。すなわち、生徒から学生となった今、これからの諸君の人生の確固たる基盤を作り上げる時期に入ったことを、強く意識して頂きたいのです。
高知大学で過ごすこれからの学生生活は、諸君の人生において、二度とはない貴重な、そして真に贅沢な時間なのだと認識して頂きたいのです。本学での生活は、ほかの誰もしないことに挑戦して頂きたい。失敗してもあなた方の人生の致命傷にならない、極めて例外的な、特異的時期なのであります。こうした挑戦が許される、まさにエリートたる生活が始まる、その日が今日なのであります。受験生であった昨日までの生活を思い起こして御覧なさい。受験勉強こそは、まさに、他の人と同じことをする日々の連続であったでしょう。他人と同じことをするという習慣から、自らが脱皮し、正しい意味での自由と規律の基に生活をし、諸君が、卒業の日を迎えるとき、諸君が行った挑戦の意味を、明確に総括できるように心がけてください。
国立大学法人高知大学は、21世紀の日本を背負うエリート育成という、時代の要請に応えるべく、社会が求める大学改革すなわちCHANGEをよく認識し、今この時をおいて外に無い、絶好のCHANCEと捉え、恐れることなく果敢に挑戦CHALLENGEし、21世紀に相応しい高知大学をCREATE、すなわち創造しようとしています。
共に、新しい自分自身を、新しい大学を作り出すための、一歩を踏み出す日、それが今日という日であることを、胸に刻もうではありませんか。
今日からのキャンパス生活が、希望に溢れ、充実したものとなるように、自ら設計しながら生活してくださることを願って、学長告辞と致します。
平成20年4月3日
国立大学法人 高知大学 学長 相良 祐輔