大学紹介

平成24年度 高知大学大学院修了式告辞

 高知大学大学院を修了され、学位を授与された皆さんに大いなる期待を込めて、心からお祝い申し上げます。
 大学院で学び修得された知識と技術は、学部とは比較にならない程に高いものであったと思います。そして、本日皆さんが授与された学位記は、皆さんが未知のことがらを明らかにするという極めて高く険しい山に登頂され、無事に帰還されたことの証であり、そして、これからは指導教官から独立して、自分のアイディアと能力によって、自由な研究を展開することが出来る資格と能力を身につけられたことの証であります。その能力に対して、ご家族、高知大学関係者だけではなく、日本全国の国民から熱く大きな期待がかけられていることを胸に刻み、誇りに思って頂きたいのです。
 これからも研究を継続される皆さん、研究の自由は保障されるべきものでありますが、研究によって明らかにされる成果が社会に及ぼす影響に対する責任は、研究者自身にあることを忘れないで下さい。これまで、科学の発展は数え切れないほど多くの、そして大きな福音を人類にもたらしてきましたが、その一方で生命を否定し、世界を崩壊に導くようなものも少なくありません。その意味では、全く制約がない研究というものはありえないと考えております。まさにそれが科学者に負わされている責務であり、良心であります。
 これから社会に出る皆さん、最高学府で学び、修得された極めて高い頭脳作業を達成された能力に対して、社会が大きな期待をよせております。すなわち、問題を発見して仮説を立て、企画立案して解決し、その成果を周囲から評価を受ける、所謂PDCAサイクルを回す実践力に対する期待であります。
 最後に、皆さんには限りなく明るい未来が開けていると信じておりますが、今ほどに有為な人材の必要性が叫ばれている時代はありません。最高学府を修了したエリートとしての誇りと自省の気持ち、そして希望を忘れることなくそれぞれの領域において、目標に向かって邁進して下さることを期待して学長告辞と致します。

 


平成25年3月22日


国立大学法人高知大学
学長 脇口 宏

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