高知大学から海外への留学
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イェーテボリ大学人文学部:2023年1月〜2024年1月(人文社会科学部4年生)
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イェーテボリ大学人文学部:2023年1月〜2024年1月(人文社会科学部4年生)
イェーテボリ大学人文学部
2023年1月〜2024年1月(人文社会科学部4年生)
留学報告
所属 | 人文社会科学部国際社会コース |
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留学開始時学年 | 4年 |
留学先国名 | スウェーデン |
留学先大学 | イェーテボリ大学 |
留学先所属 | Faculty of Humanities |
留学期間 | 2023年1月〜2024年1月(1年間) |
出発前の準備
ビザの有無 | 無 |
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ビザの種類 | Residence permit |
その他必要な事前手続き | ― |
必要経費 | |
渡航費 | 約25万円 |
海外旅行保険 | 約9万円 |
その他 |
留学中の生活
履修した授業 | Contemporary adult education (教育学部) Introduction to academic studies in English (人文学部) Cultural perspectives on gender and families(人文学部) Gender and education (教育学部) The Swedish school system in a comparative perspective (教育学部) Global gender studies agency and structures(社会科学部) |
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授業の様子・アドバイスなど | 週に1回から最大3回ほどしか授業がないので空き時間多め。スウェーデン語を勉強したい人は空き時間にとれるが人数制限あり、所属学部ではなくても取れるので申請してみる+コーディネーターに相談する。基本レポートだったが日頃のリーディングが重要なのでコツコツすることをお勧めする。 |
課外活動 | ― |
生活費 | |
住居費 |
約7〜8万円 |
食費(1ヶ月あたり) | 約2.5万円 |
教科書代 | ― |
通信費・交際費など(1ヶ月あたり) | 約3,000円(通信費)、約8,000円(交通費定期代) |
住居 | |
住居の種類 | 大学の寮(Helmutsrogatan) |
住居決定の方法 | 友人・知人による紹介 |
住居全般に関するアドバイス | 私の住居は特に問題はなかったが、近くのオロフ(シェアキッチン)はトラブルについて聞いたことがある。キッチンメイトやキッチン自体の問題で男女分かれていないので女の子がストーカーのような被害を受けていたりした。また、シェアキッチンの場合出身国によってスパイスを多く使用する人もいるので苦手な人やアレルギーのある人は注意。洗濯機、乾燥機は基本どの寮も共有。食器などはセカンドハンドで揃えるのも安くて良いと思う。基本はIKEAに行くと揃うがスーツケースに余裕があればキッチン用品を揃えるの良いかも(プライベートキッチンの人向け情報) |
留学先での交換留学生に対するサポート | 留学生に対するイベントが多かった、授業の変更の際や相談事があるときはメールで素早く手厚く対応してくれた。ゲーム、図書館ツアー、学部の説明、ヘルスケアについて、学期開始から二、三日で一気にイベントがあった。 |
健康管理面のアドバイス | 冬は暗いのでビタミンをタブレットで摂取する人が多め、夏冬共に日照時間が日本と大きく異なるため注意 |
学習面/生活面でのコメント・アドバイス
学習面
私は高知大学で人文社会科学部に所属しており、学部間での交換留学であったためヨーテボリ大学においても人文学部に所属しておりました。学習面に関して、高知大学とヨーテボリ大学を比較し特に違いを感じた点を複数紹介したいと思います。大きく4点に関して、授業数、予習復習、授業構成、そして講師からのフィードバックについて述べたいと思います。まず、ヨーテボリ大学は授業数が圧倒的に少ないと感じました。高知大学では、毎学期22単位満タンで履修を行なっていましたが、ヨーテボリ大学では各学期(クウォーター制で4つにさらに分かれる)で4コースずつ合計30クレジット分履修をしていました。ビジネスや社会学部とは異なるものの、教育学部と人文学部はこの30クレジットをフルで履修しても週に2・3日、各日数時間という量で自由な時間が非常に多かったです。日本人交換留学生の多数がこの点に関して物足りなさを感じていたように思いますが、このような空き時間の多くを予習復習の時間に充てることがほとんどでした。指定されるリーディングが日本と比較すると多く、もちろん英語での内容のため日本語の文献を読むよりも時間がかかりました。このような事前リーディングはセミナーなどの授業で必要となるため、予習の時間をしっかりと設けることが重要になってきます。ヨーテボリ大学の多くのコースが、レクチャーとセミナーで構成されておりセミナーでは学生同士がリーディングに関してディスカッションを行い、グループ課題などに取り組む場合もあります。レクチャーは、各週で講師が変わることが多く他大学で研究をしている博士課程の方々が登壇することも多かったです。正直なところ、レクチャーに関しては高知大学の方が非常に充実した内容を学ぶことができたなと感じており、他大学の日本人交換留学生も同じように感じていました。しかし、セミナーに関してはヨーロッパの学生とグループになり意見交換を行うため非常に貴重な時間だったと実感しています。私自身、教育学部の授業をメインに履修したのですがスウェーデン人のローカル学生と一度もかぶることがありませんでしたが、社会学部やビジネスはスウェーデン人も多く留学生とローカル学生半々だと思います。最後に、講師からのフィードバックに関する点です。この点については、私が特に大きな違いを感じた部分で、レポートや課題に対する振り返りが非常に細かいということです。日本であれば、課題を提出後は評価を確認するのみで、先生からコメント付きのフィードバックがあまりない印象です。ですが、ヨーテボリ大学ではエッセイ提出後、評価と同時に良い点や悪い点を先生から直接フィードバックとして返ってくるため、常にブラッシュアップができる環境です。また、レポートなどはFailした際にRetakeが設けられているため、再度修正し提出をすれば新たな評価をもらうことができます。以上のような内容が、留学期間に特に印象に残った学習面に関する報告です。
生活面
私にとって初めての一人暮らしが今回のヨーテボリでの生活でした。住居などはヨーテボリ大学公式ウェブサイトに詳しく記載されており、SGSという不動産仲介会社を利用しほぼすべての日本人留学生は寮に入ります。私の場合、完全にプライベートな空間が良かったので、キッチンも部屋に備え付けてあるアパートを選びました。トラムの駅も徒歩5分以内、大きいスーパーなども15分圏内に2つあるため非常にアクセス性の高い物件だったと思います。各学期で約30名の日本人が留学しているため、私の寮にも多くの日本人が住んでいました。治安も良く、特に事件や事故に巻き込まれることはなかったのですが、時間帯やエリア、行動する人数などには気をつけて生活をすることを心がけていました。旅行の際は国によって治安状況が異なるため、軽犯罪などには十分に注意して行動する必要があります。ヨーテボリは交通網がしっかりしているので、広いゾーン内をバスやトラムで自由に動くことができます。日本のように満員電車などには滅多に遭遇せず、人口密度もちょうどよくストレスフリーな生活を送ることができました。スウェーデンに限らず北欧諸国全てに共通して言えることですが、自然と都市がバランスよく共存しているのがお気に入りのポイントです。トラムに15分ほど乗れば大きな湖に行くことが可能で、夏は湖で泳ぎ、冬はアイススケートをすることができます。このような自然へのアクセスの良さは自分自身のメンタルヘルスの安定に大きく貢献したと思います。次に食事面についてです。北欧は外食代が非常に高いため、基本的に多くの学生が自炊生活を送っています。外食はレストランによりますが、目安としては一度のランチ/ディナーともにひとりで2000-4000円くらいです。ですから、多くの学生はカフェでFikaをします(ドリンク+ケーキ/カフェブレッドのふたつで1300円ほど)。北欧は特にレストランよりもカフェがすごく多いと感じたのでカフェ巡りが好きな方はとても楽しめるのではないかなと思います。また、アジアンスーパーが市内のモール内にあることや、普通のスーパーにもアジアンコーナーがあるので日本食が恋しくなってもある程度対処できました。寮内の日本人たちと夕食をとる際は、アジア食をメインに料理をしたり、部屋に大きなオーブンが備え付けであるのでパンやケーキを焼いたりと非常に充実した食生活を送ることができました。私は1年ぴったりの留学期間だったため、夏休み中もヨーロッパに滞在することができました。幸い、7/8月の家賃が無料であったため家を長く空けても家賃の心配をすることがなかったです。ヨーロッパ留学の強みのひとつは留学中に、多くの国を安い旅費で、複雑なプロセスなしで旅行できる点です。学生証明とEU諸国の在留資格があれば学割が効き、施設料が割引か無料になることが多いので、旅行費用も抑えることができます。ヨーテボリ大学は非常に大きな大学なので学生数が多く、日本からの交換留学生との交流も盛んです。関東や関西のハイレベルな学生たちとともに勉学に励み、ネットワークを広げられることも留学の醍醐味であると確信しています。そして、私にとって日本語学科のスウェーデン人の学生との交流が唯一の現地学生と知り合える場であったので、イベントや聴講などに積極的に参加しプライベートでもたくさんの思い出を作ることができました。私にとってこの留学期間は、人生で一番充実した1年だったと胸を張って言えます。留学に行こうか迷っている学生にはぜひお勧めしたい留学先です!
湖(上2枚)
6月プライドパレード
サマー
教育学部図書館
人文学部キャンパス外観
キャンパス内のトイレは基本的に男女で分かれていない。マークが便器になっている。