高知大学は、2018年4月、以下の理念の下、「産官学、文理、高知・東京等の協働による全く新しい、高知大学を拠点とする希望創発エコシステム」を旨とする希望創発センターを開設いたしました。
センター理念
-
私たちの生きる世界、時代をどう捉えるか永きに渡って物質的繁栄に価値を見出しながら機械化・工業化万能の近代文明を築き上げてきた現代ですが、少子高齢化社会を世界に先駆けて経験し始めている私たちには、拡大と成長のみを前提とした世界観を問い直す時期に来ていることは明白です。
そしてまた、社会の担い手である現在に生きる多くの人々は、この志向による経済規模の拡大には限界があることを知りながら、「では今後、我々はどう生きるべきなのか?」という問を立てることを後回しにしてきました。
その結果、私たちは、地球環境問題を筆頭に、食料問題、貧困問題など世界に共通する多くの問題を抱えるに至っています。
このような状態では、次の時代、またその次の時代を担う若者達に希望ある未来を受け渡すことはできません。この問いを立てて行動していくことは、確かに「厄介」で「面倒」な問題ですが、誰かがこの問題に勇猛果敢に立ち向かって行かなければ、我々自らの手で希望ある未来を創ることは、もっと難しくなると感じています。 -
本センター設立の原点は何か21世紀を生きる私たちに、今、希望はあるのでしょうか?そして、また、今の時代を生きる若い世代に対して、私たちが、その希望をきちんと受け渡しているのでしょうか?
私たちは、今こそ謙虚に、そして、真摯に問いを立てなければなりません。- 我々の毎日のために、未来世代の希望を先食いしていないか、希望を奪っていないか?
- 我々大人世代が、未来世代に対してできることは何か?
- 教育、研究という分野でこそ、できることは何か?
- この先の見えない、閉塞感を打ち破るために、大学だけではなく、様々な組織や主体と協働して、取り組むべきことは何か?
-
高知で開始することができた優位性は何か課題先進県と言われる地域は、高知以外でもたくさん見られます。 にもかかわらず、この取組を高知で始めることができたのは、高知という地域と高知大学双方に次のような特性があるからだと考えています。
地域の特性
- 全国に先駆けた社会的課題の顕在化
- 未知の課題にも共に“ワクワク”しながら協働できる県民気質
- 坂本龍馬、まんが王国、よさこい祭りなど県外の人々を引き付ける地域文化
高知大学の特性
- Super Regional Universityとして地域協働を軸にした全学的教育研究体制
- 共感的相互理解醸成機能「すじなし屋」手法の開発
- キャリア形成支援プログラムの開発実践を通して形成した本学の理念を共有する多様な人的ネットワーク
五感をフルに使い
我々は生き物として、まさに自然の一部であることを実感し
自然科学の法則をあらためて深く理解することに挑み
これまでの私たちの営みについて振り返ることをとおして、「これから我々はどう生きるべきか?」を深く考え、考え続け、 そして協働して「20年後の我々の希望ある未来を我々自身で具体的に共創する」ことにチャレンジする。 まさに、高知の自然は、希望創発センターが高知の地で始動できた要因だと、私たちは考えています。
組織図
シンボルマーク
希望創発センターのシンボルマークは、高知大学地域協働学部でデザインを学ぶ学生に制作を依頼し、複数候補の中から希望創発センター関係者の投票により決まりました。
制作意図
「問い」から生まれる「希望」を「クエスチョンマーク」と「芽」で表現しました。
制作者
高知大学地域協働学部3年生 榊原桃伽さん(学年は2018年度時点)
特色
DIC=2543s*
DIC=2270s*
事業報告書
● 平成30年度(2018年度)事業報告書(PDF形式 1MB)
● 令和元年度(2019年度)事業報告書(PDF形式 2MB)
● 令和2年度(2020年度)事業報告書(PDF形式 21MB)
● 令和3年度(2021年度)事業報告書(PDF形式 7MB)