特任教員の声 第4弾
企業の皆様の参考に、企業出身の特任教員が本事業をどのように感じているのか、シリーズでご紹介いたします。
第4弾の今回は、元新日本製鐵株式会社(現在の新日鐵住金)の中澤氏に希望創発センターへの想いを綴っていただきました。ぜひ、ご覧ください。
研究会メンバーと大学のコートでテニスをする中澤二朗氏(前列右端)
センターが始まって一年足らず。これまで多くの人たちと語らいました。その中で、耳に残っている言葉があります。
(学生) これからは陸上養殖が大事です。
(医学部教授) 介護とケアは、どこがどう違うのか。死生観とは、そもそも何か。
(高知の企業人) 高齢者といっても色々な人がいます。健康も大事ですが、生きがいも大事です。
(学生) 「幸せとは何か」。みんなで議論したいと思います。
(東京の企業人) 事業化とは何か。人を育てる、人を評価するとは、どういうことか。
(ある講演者) 重要なのは 「問い」を立てることです。
(ある先生) 感想文と論述の違いは何でしょう。
(学生) NHKテレビ「100分で名著」で哲学者スピノザの話を聞きました。是非議論したいです。
(わたし) 高知でテニスをしたいな~。
話した人、発せられた言葉を思い返す時、ふと、こんな思いが頭をよぎります。
“こんな場は、他にあるだろうか・・・。”
“異業種交流や産学連携等によって、こうした場は作り出せるものなのだろうか・・・。”
“海の向こうに留学させたら、これよりすごい場に巡り合うことができるのだろうか・・・。”
数十年にわたる人事の経験を通して出した私の答えは・・・
「ノー」です。
そんな希望創発センターだからこその、願いが私には3つあります。
1つ。「希望」をつくるには、「希望を創れる人」をつくることです。
2つ。「ダイバーシティを考える」には、あらかじめ「多様な人が集う場」をつくってしまうことです。
3つ。そこに集うメンバーとテニスをやり、終わったら高知の美酒に酔いしれることです。
まだ始まったばかり。
「願い」に期限なし。
その実現を通して、これからも愉快に過ごしたいと思っています(勉強も、議論も、テニスも、酒も・・・)。
特任教員の声 第3弾
企業の皆様の参考に、特任教員が本事業をどのように感じているのか、シリーズでご紹介いたします。
第3弾の今回は、客将 代表/元株式会社富士通総研の加藤氏に希望創発センターへの想いを綴っていただきました。ぜひ、ご覧ください。
研究会メンバーと議論する加藤真氏(中央)
「高知大学で新しいプロジェクトを一緒にやりませんか?」
2017年10月、東京神田の喫茶店でその話は突然降ってきました。天使の声には程遠いちょっとしゃがれた声のささやきに、生来の新しいもの好きの好奇心がムラムラと沸いたのを覚えています。しかしながら、その時の私は保育園に勤め始めてまだ半年。新プロジェクトに時間を割くことが難しい状況にありました。
それでも参画しようと思ったのは、非常勤で月1回程度のサポートという条件であったこと、メンバーに多くの知り合いがいたこと、高知大学が主催する「すじなし屋」※に参加したことがあり、高知に親近感があったからです。気づけば、中身も良く分からないままに「やります!」と意思表示をしていました。
希望創発センターでは、学習プログラムの構築を担当することになりました。このプロジェクトに参画した時には構想企画書はすでに公になっていたとはいえ、当初は構想も何も理解しておらず、知らない者の強さで失礼な発言も多々あったように感じています。
さて、2018年4月から希望創発センターの正式なプログラムが始まりました。この1年は「走りながら考える」という乱暴な運営でしたが、研究会参画者と推進メンバーが一緒になって「0」から作り上げてきました。また、誰一人排除することなく、メンバー全員がフラットな関係性の中で取り組んでいるため、基本的に“やってはいけないこと”、“言ってはいけないこと”が無いのです。
私はこのセンターの推進メンバーの一員として、思ったこと・感じたことはしっかりと声にして、参画する皆さんの伴走者の意識で、今後も「宴会と雑談の加藤」として、楽しみながら高知通いをしていきます。
※「すじなし屋」
その場に提供される情報を基盤に相互理解を促進する空間づくりの手法。高知大学が独自に開発したもので、参加者全員の“想い”を共有することに重きを置いている。
特任教員の声 第2弾
企業の皆様の参考に、特任教員が本事業をどのように感じているのか、シリーズでご紹介いたします。
第2弾の今回は、元旭化成株式会社の宮本氏に希望創発センターへの想いを綴っていただきました。ぜひ、ご覧ください。
ご講演頂いた旭化成名誉フェロー吉野彰氏を囲んで
右端が宮本智司氏
2017年7月、希望創発センター設置に向けた取組に旭化成OBとして合流しました。が、その時は本音ベースで全てが???でした。何故、希望? 何故、創発? 何故、高知?
その疑問は、 教員間で基本骨格の議論を深め、設立趣意書を作り、具体的なプログラムを創り込んでいく中で、少しずつ溶けていきました。
2018年4月、企業参画者、学生参画者と顔を合わせ、いよいよ研究会プログラムがスタート。現場を観て、現場の声を聴き、考える事を繰り返し、課題の本質に迫る作業を進める中で気が付きました。この取組 は間違いなく人を成長させると。学生と企業人が膝を突き合わせて喧々諤々の議論をする中で、新たな気付きや考え方が産まれると。また、この特別なネットワークはとても大きな力になると。
1年という限られた時間の中で、社会的課題について提言するのはとても難しい作業ですが、研究会のメンバーが思いを込めて報告するのが楽しみです。また、各人が職場や大学生活に戻って大いに活躍してくれる姿が楽しみです。私自身、横浜からの月1回の訪問で高知を大いに楽しんでいます。ひろめ市場、仁淀川、龍馬パスポート、土讃線。そして何より高知が大好きになりました。希望創発センターの縁と輪を多くの企業に広げていく、それが私の役目だと思っています。
特任教員の声 第1弾
企業の皆様の参考に、特任教員が本事業をどのように感じているのか、シリーズでご紹介いたします。
第1弾の今回は、クロスアポイントメント制度による特任教員として関わっていただいている、株式会社高知銀行 大正支店長の岡田氏に希望創発センターへの想いを綴っていただきました。ぜひ、ご覧ください。
株式会社高知銀行
大正支店長 岡田 一水氏
※ご所属は2018年取材当時のものです
高知県は全国に先駆けて人口減少・高齢化社会に突入しており、県内市場が縮小し県内経済へも様々なダメージが表れてきています。少子化が進み中山間地域の過疎化が加速している状況は将来的には全国各地でも起こりうる状況であり、地域課題も多種に亘ってきています。希望創発センターでは、課題先進県である高知県の状況を背景に、地域課題解決に向けた活動を行っています。
希望創発センターにおける研究会は「大学×企業×学生」で構成され、教員と企業人、学生が驚くほど上下関係を感じさせずフラットな関係で議論を行い、お互いが学び合う場となっています。希望創発センターでの非日常的な経験は個々の自己成長を促し、マニュアルありきではない考える力が身に付いていくのではないかと思います。私自身も参加することによって、本業のみでは出会えない方々と出会うことができ、様々な考え方に触れることで自分自身の視野が広がり、それが本業においても様々な発想や提案に繋がっています。
高知大学希望創発センターは、希望そして価値ある未来を創発するための場であり、研究会での多種多様な人との出会いや経験は、自分も含め、参画者それぞれにとって貴重な財産になっていくと思います。
参画社員派遣の担当者様の声 第2弾
企業の皆様の参考に、派遣責任者の方が本事業をどのように感じているのか、シリーズでご紹介しております参画社員派遣の担当者の声第2弾です。
今回は、株式会社ダイセル研究開発本部医療関連事業戦略室 未来医療研究センター所長をされています三木氏にインタビューを行いました。ぜひ、ご覧ください。
●株式会社ダイセル 三木氏インタビュー
株式会社ダイセル 研究開発本部 医療関連事業戦略室
未来医療研究センター 所長 三木 克哉氏
※ご所属は2018年取材当時のものです
■社員の方を派遣した立場から、どういったことを想定して派遣されましたか。
自社からは、企画を自分の使命とした比較的若い社員を送り込んでいます。彼らの企画力を上げるために多様な価値観を持った人々と共有化することが本人の成長になるであろうと。もう一つ、単に教育システムというだけではなく、新しいものを創造していくという、企業としては何か事業企画書のような具体的なものを掴んでもらえたら嬉しいな、という想いから社員の派遣に至りました。結果として何か提案出来たらというちょっと欲張った想いもあって、ということになりますね。
この希望創発研究会は、ものすごく多様性があって、企業の方も、僕らと同じ立場の人事系の方も居るし、経験豊富な方、現場で実施に関わっている方、また推進側の多様性や先生方の情熱もあって、何か今までと違う異質なものを生み出すだろうなという期待感がものすごくありました。
特に惹かれたのは、人と人の結合。実は企業側から見ても、使命である企画とか、新しいソリューションの提供というのは、閉塞感があるんですよ。新しいものが生まれてこない。これは多分、日本の今の社会体制であったり、企業の持っている基本的な価値意識であったりというところに、日本全体が閉塞感に陥っているんじゃないかという思いが前からあって。そういう意味では一つ風穴を開けられる可能性がある。そういうところもすごく共感しました。
■ご自身も参加されてみて、感じたことを教えてください。
企業内の異業種交流であったり、同業種の交流であったりは、当然あるんですけど、これだけ多様性があるのは珍しいし、かなり密度が濃いので、それが今までとは違うものすごく面白いところです。
何か新しいものが作れそうな可能性を感じていますが、1年間の結果として、物になりそうな良質なモノが出てくるとは思っていません。とにかく、ここの場は、他では経験出来ないような、学生さんがいて、文系・理系の大学の先生方が居て、色んな業種の方が居て、そこの年齢層の構成もすごくバリエーションがある。その多様性の新鮮さを、希望創発研究会はものすごく持っている。これは期待感として、何か生み出すきっかけに絶対なると思います。
希望創発研究会では、毎回毎回議論してるでしょ。それはとても貴重な経験で、僕自身もそうですが、中堅や若手の人がこれを経験出来るというのは、すごいメリット。結果に繋がるだろうと思います。
だから、この1年で僕らが期待している何か新しい企画のきっかけが出来たらなというところ、もしくは具体的にまだまだだねというレベルであっても、それは礎として活きてくる。これはある意味、高知発ですけど、色々なところに展開していくべきアプローチじゃないのかと思います。こういう形のものは聞いたことがないですから。
■派遣する側、参加する側、2つの立場を経験されたことによるセンターに対するイメージ、理解の変化はありますか。
僕と先月インタビューされた口村さんは特殊な立場で、社員を派遣した側、また参画社員としても希望創発研究会に参加しています。
ファシリテーターという立場ですが、ディスカッションの場でオピニオンリーダーが引っ張りすぎると、そっちに流されるという傾向があります。僕はどちらかというと話すのが好きなので、ちょっと抑えた方がいいかなと思ったりします。でもそこが難しいんです。
テーマが面白いので、ついつい言いたいし、どんどんヒントをあげたいという思いにかられるんですね。そういう意味では、参加側の中に入り込んだ今の状態は、推進側の先生方や企業の方々とは違う立場で話が出来るので、そこのポジションの必要性を感じています。恐らくこれを企画された時は、僕や口村さんみたいなポジションは想定していなかったんじゃないかと思っていて、それが新しいやり方のヒントみたいなことになれば嬉しいなと思います。
■今後の希望創発センターへの期待やあり方はどのようにお考えでしょうか。
元々の基本理念ややり方は素晴らしいと思っているし、是非是非継続してほしいです。ただ、もう少し外への発信があってもいいんじゃないかと。本当に新鮮なやり方だし、今までに無いので。後は、1年間のプログラムに乗っていた人が、どうやってモチベーションを維持していくのかがすごく課題だなとは思っています。今回のゴールは、それぞれの課題で、それぞれが企画に近い提案をする。それを出した後も継続的に残っていくようにフォローするような仕組みがあればいいのかなという気がしますね。
モチベーションなり、今回、先生方がしきりに言っていた根源に帰って、哲学的思考をしてというのが、ものすごく大事なところなんですけど、そういう習慣が身についていくのかなと思います。希望創発研究会での時間は、非日常なので。企業に長いこと居ると、常識に縛られるところがあって、予定調和ですね。常識範囲はこうでしょ、で枠に収まってしまうんですよ。
常識の枠の中でやっていくので、ポーンと飛ぶ想像に繋がらない。今回の基礎セミナー(注)で、池田センター長からイノベーションの三成分(技術、経営、感性)のお話がありましたけど、僕自身、感性イノベーションと、他の二成分のギャップはものすごく感じています。ここを意識するとしないでは全く違うと思うので大事だなと思いました。僕らがやってるのはこの技術と経営の二成分しかやってないので、そこが新鮮でした。
例えば訓練をして境界まで行く発想が出来ても、そんなの絶対無理だって言っちゃう傾向があって、また枠の中に引き戻してしまうんですよ。突飛な可能性や発想を潰しちゃう可能性があるので、ファシリテーターもそこに気を付けないといけない。そういった発想は、まだまだ出てきてはいません。池田センター長は簡単に言うけど、めちゃめちゃ難しいから。
多分、放っておいてもこの希望創発センターというのは発展していくはずですよ。これだけの想いを持っている人達がいるわけで。希望創発研究会は、1年目なのでね。来年以降、受けられた方々がどうなっていくか見ていきたいというのはありますね。場合によってはOB会みたいなものがあってもいいかなと。期待感があるので、これから先どうなるのかなっていうのは見たい。僕自身は当然、この後も関わるつもりでいます。どういう形になるのかはわからないですけど、嫌やって言われん限りは(笑)。そんなことを思っています。
(注)基礎セミナーは、希望創発研究会のプログラムの中で、高知大学の教員が講師となって行うセミナーで、本センターの教育研究システムを構成する「希望創発セミナー」の一つ。他に、学外の方を講師に迎えて行う協働セミナーがある。
参画社員派遣の担当者様の声 第1弾
企業の皆様の参考に、派遣責任者の方が本事業をどのように感じているのか、シリーズでご紹介したいと思います。
今回は、このコーナーのトップバッターとして、コクヨ株式会社経営管理本部人事総務部で統括部長兼広報室長をされています口村氏にインタビューを行いました。希望創発センターへ社員の方を派遣してくださり、またご自身も参加されています。希望創発センターへの参加のきっかけや今後の期待等を伺いましたので、ぜひ、ご覧ください。
●コクヨ株式会社 口村氏インタビュー
コクヨ株式会社
経営管理本部 広報室長 口村 圭氏
※ご所属は2018年取材当時のものです
■社員の方を派遣している立場から、どういったことを想定して派遣されましたか。
普段の業務や、私たち人事が企画する研修ではなかなか得られない体験や、人々との出会いを通して、多くの刺激や気づき、学びの機会があるに違いない、というのが一点目です。研究会に参加予定の企業やメンバーのリストを拝見した際には、非常に多様な人たちとの接点やネットワークづくりなどが期待できるなと感じました。
二点目は、机上の演習ではなく、現実の課題に向き合うアクションラーニングであるということです。都会で仕事中心の生活を送っている社会人からすると、どうしても自ら時間を割いて実社会におけるリアルな課題に向き合う機会はなかなかない。その社会人たちが、高知県が現実に直面している答えのない複雑な問題や課題に、地元企業の社員、教員や学生と一致協力して向き合うというところが面白いと感じました。
しかも、人づくりという視点で大学が旗を振り、こうした場を作っていただいたこと自体に非常に感銘を受けました。お話をお聞きした時点では、まだ概要の説明のみでしたが、間違いなく、またとない経験・機会となるであろうことが想定できたので、これは派遣するしかないな、と。
■ご自身も参加されてみて、感じたことを教えてください。
多様な方々が月に一度、限られた2日間の希望創発研究会で行動をともにし、想いを共有するという体験は、非常に密度が濃いと感じます。研究会では、新しい知識や理論の講義から、実際に現場に足を運ぶ機会、その後のリフレクションや振り返りを通じた気づき、加えて、懇親会でのネットワーキングもあり、非常に贅沢な場だと思います。ただ座学で理論のみを学ぶのではなくて、常に問いかけがあり、振り返りがあり、自分たちで考えて、答えのない問題に向き合い続けるというところは、普段なかなか経験出来ない「非日常」体験であり、この研究会の一番のポイントではないでしょうか。
また、座学でも現場でのフィールドワークでも、そのたびに「ああ、勉強になった」で終わってしまうのではなく、高知が直面している課題を解決するための武器としての「学び」であるということ、誰も解決できていない問題に向き合うために必要なのだ、と感じることが、自ら学ぶモチベーションに繋がるのではないかと思います。
「新しい知識が身につくから」、「仕事に役立つから」といった、日々の仕事に直結したソリューションや「今日の糧」のためのスキル獲得ではない、立場は違っても、そもそも世の中の問題を解決するために存在している企業や大学の人間同士が、お互いの理想像を持ち寄って難しい一つの課題に向き合う場だからこそ、得られる学びや気づきが、他のプログラムでは得難いところなのだと思います。
■派遣する側、参加する側、2つの立場を経験されたことによるセンターに対するイメージ、理解の変化はありますか。
実は、学びの場としてはあまりギャップを感じていません。私が参加させていただいたAチームではフィールドワークが効果的で、農業、漁業、林業に関わっている方から直接お話を聞けたことが、大変貴重な体験になりました。話を聞かせていただく方々が素晴らしいのはもちろんですが、人選や企業選びも含めて、多くの素敵な方々が希望創発センターを支えている、メンバーに恵まれていることが、想定していた以上に良かった点です。
例えば、企業からの参加者もそうですが、高知大学の学生の方々のレベルが非常に高いです。新鮮な目で疑問を投げかけ、色々と主体的に動いてくれています。彼らがいるから、私たち社会人もしっかり考えないといけないと思えます。また、教員やスタッフの方々からも、この希望創発センター設立までの準備期間において多くの時間を議論に費やしてきたからこそのぶれない想い、強い信念や熱意が感じられ、それがプログラム自体のぶれのなさにも繋がり、非常に信頼感があります。
加えて、希望創発研究会には、各々の試行錯誤や悩んでいる姿をさらけ出せるオープンな雰囲気があります。議論のプロセスや参加者同士の関係性がフラットで、みんなで作っていく姿勢が感じられる場として、この研究会が成立していること自体が素晴らしいと思います。
■今後の希望創発センターへの期待やあり方はどのようにお考えでしょうか。
将来、この研究会で学ぶ新たなメンバーが増えるにつれて、実際に社会の課題解決に関わる同志の輪が徐々に広がり、高知大学の希望創発センターをハブにして、色々な人が繋がっていくイメージを持っています。高知を中心に、多種多様な人が繋がり、手を携えて難しい課題に向き合うことに意義があるのではないかと。企業と学生の方々が現場の作り手と繋がる、ともに課題を考えることによって通常なら出会うこともなかった人同士が繋がる、既にそういうことが起き始めていると思います。
今は人づくりを主体として始まった研究会ですが、希望創発センターが、企業を巻き込んで課題に取り組むことを通じて世の中の課題に向き合える人をつくるというムーブメントの発信源になることを期待しています。派遣された社員が、会社の中のみならず一人の社会人、人間として、一回りも二回りも大きくなって帰ってくることが期待できる場であり、そうした人達が、どんどん社会に輩出されて、さらに世の中に関わっていくことで社会が少しずつ変わっていく。そんな人と人が繋がる中継地になれば、文字どおり希望創発センターが、日本や世界の将来の「希望」そのものになるのではないか、と考えます。